タイと国連が「詐欺撲滅」へ連携 58カ国が結集もカンボジアは欠席
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タイ政府は12月17日、国連薬物犯罪事務所(UNODC)と共催で、深刻化するオンライン詐欺犯罪に対抗するための国際会議「オンライン詐欺に対するグローバル・パートナーシップ国際会議」をバンコクで開幕しました。世界58カ国・地域の代表が集結する中、隣国であり詐欺拠点の存在が指摘されるカンボジアが代表団を派遣せず、その不在が注目されています。
今回の会議は、国境を越えて拡大するオンライン詐欺(特殊詐欺、ロマンス詐欺など)の撲滅を目的としており、各国の法執行機関、国際機関、民間企業などが参加しました。
タイ外務省のシハサック顧問は開会の辞で、「どの国も単独でこの犯罪と戦うことはできない。単独での行動は『雑魚』を捕まえるだけで終わり、巨大な犯罪ネットワークという『大魚(大物)』を逃すことになる」と述べ、国際的な情報共有と連携の必要性を強調しました。
会議では、以下の点が主要議題となっています。
・情報共有の迅速化:詐欺グループの拠点や手口に関するインテリジェンスの共有。
・資金源の遮断:仮想通貨などを悪用したマネーロンダリング(資金洗浄)対策。
・「バンコク共同声明」の採択:参加国による政治的意志の統一と、具体的な行動計画の策定。
会議が活況を呈する一方で、隣国カンボジアの不参加が波紋を広げています。UNODCは以前より、カンボジア国内のカジノ特区や国境地帯が、巨大な詐欺グループの温床(スキャム・コンパウンド)になっていると指摘しており、一部ではカンボジア政府高官や有力者と犯罪組織との癒着も疑われています。
タイ側はこれまで、隣国からの詐欺電話発信や人身売買被害に対し、国境付近の電力・インターネット遮断などの強硬措置を含む対策を講じてきました。今回のカンボジア側の欠席は、こうした国際社会からの圧力に対する反発や、現在続いているタイ・カンボジア国境の緊張関係が背景にあると見られています。
タイ当局はすでに近隣諸国から1万人以上のオンライン詐欺容疑者を送還していますが、根本的な解決には「供給源」とされる国々の協力が不可欠であり、カンボジアの非協力的な姿勢は今後の課題として残る形となりました。





















