元信徒が教会を告発 「聖霊の火」で悪霊払いや学校設立詐欺 教会側は「聖書に基づく行為」と全面否定
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バンコクにあるキリスト教会を巡り、元信者グループが「聖霊の火」と称する儀式による悪霊払いや、インターナショナルスクール設立を名目とした資金集めは詐欺行為であるとしてメディアに告発し、社会的な物議を醸しています。これに対し、教会の指導者側は告発内容を全面的に否定し、全ての行為は聖書の教えに基づくものだと反論しています。
動画:https://youtu.be/G8vbT6C50-c
保護者や若者を含む元信者グループの告発によると、この教会では特異な儀式が行われていました。教会の指導者が信者の体に触れながら「火」または「ファイヤー」と叫ぶことで、悪霊を追い出すというものです。これは「聖霊の火」によるものだと説明され、参加者の中には体を震わせたり、叫び声を上げたり、倒れ込んだりする者もいたとされています。
さらに、教会は子供や若者を洗脳して教えに盲従させていたとも主張されています。最も重大な告発は、アメリカのカリキュラムを導入したインターナショナルスクールを設立するとして多額の寄付金を集めた件です。多くの保護者がこれを信じて寄付に応じ、子供を在籍していた学校から退学させて入学を待っていました。しかし、最終的に開校されたのは正規のインターナショナルスクールではなく、タイの非公式教育(日本の高卒認定に相当)の施設であったことが判明し、金銭的および子供の教育機会の双方に大きな損害を与えたと訴えています。
その後、教会の牧師および指導者らは記者会見を開き、すべての疑惑に反論しました。問題となっている儀式は悪霊払いではなく、聖書に記述されている悪霊からの「解放」の儀式であると説明。これは神から聖別された信者が行うことができる、聖書に基づいた行為であると主張しました。
また、「火」と叫ぶことについては、「聖霊」の象徴であると説明。聖書において聖霊は、罪や病を焼き尽くす「火」に例えられており、この行為は信仰を宣言し、悪しき霊を追い出す権威を行使するものであって、告発されているようなオカルトや暴行の類ではないと述べました。
インターナショナルスクールの件に関しても詐欺の意図を否定し、プロジェクトは現在も進行中であると説明。集められた寄付金はすべて目的に沿って使用されており、会計記録も開示する準備があると述べました。教会指導者は、今回の事態は告発者側の誤解によるものであり、教会が信者を洗脳したり、参加を強制したりした事実は一切なく、全員が自らの信仰と自由意志に基づいて参加していると強調しました。
現在、この問題は関係当局による事実調査が進められており、すべての当事者に対して公正な調査が行われることが求められています。





















