タイのミャンマー大使館前で抗議デモ
詳細
バンコク首都にあるミャンマー大使館の前で1日午後、在留ミャンマー人らがミャンマー国軍によるクーデターに抗議するデモを行いました。タイの反体制グループも加わりました。タイの警察当局は午後5時ごろ、機動隊を投入してデモ隊を排除しました。
ミャンマーの隣国であるタイには、ミャンマーからの出稼ぎ労働者が多くいます。バンコク首都にある大使館前に集まったミャンマー人は、国軍に拘束されたアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の肖像写真などを掲げて抗議しました。デモはタイの若者を中心とする反体制グループが呼びかけています。
警察当局が警棒や盾を構えて排除しようとすると、デモ参加者の一部は発煙筒を投げるなどして抵抗し、一時もみ合いになりました。
タイの若者らは軍政の流れをくむプラユット政権の退陣を要求しています。デモに参加した元野党党首のタナトーン氏は、「国軍が権力を維持するために民主主義を妨害するのはタイとミャンマーで共通だ」と批判しました。
タイの外務省はミャンマーのクーデターについて「状況を注意深く監視する」と表明するにとどめました。東南アジア諸国連合(ASEAN)では、インドネシアやシンガポールがミャンマーへの懸念を示しています。