タイ人6人 カンボジアの詐欺団から脱出するも国境で逮捕 名義口座の開設を強要か
詳細
2025年10月2日、タイ東部サケーオ県アランヤプラテート郡の国境警備隊と地元警察は、カンボジアのポイペトからタイへ不法入国しようとしたタイ人6人を逮捕しました。逮捕された6人は、国境を越えた先にあるコールセンター詐欺団に騙されて強制的に名義口座(偽口座)を開設させられ、そこから逃げてきたと供述しています。現場では、証拠品として20冊以上の銀行通帳が押収されました。
この逮捕劇は、タイ陸軍ブラパー部隊所属の特殊部隊および第12レンジャー部隊が、アランヤプラテート郡クローンルック警察署と連携して行ったものです。タイ人の不法入国が行われるとの情報を事前に入手し、合同検問所を設置して不審な車両を捜索した結果、今回の逮捕に至りました。
初期調査によると、6人はオンラインカジノの管理者という名目でポイペトでの仕事に誘われましたが、現地に着くとコールセンター詐欺の被害者から送金を受け取るための名義口座の開設を強要されたと話しています。彼らは「黒い扉のビル」または「6階建てのビル」と呼ばれる建物に監禁され、厳重な監視下で生活していたとのことです。
恐怖と劣悪な労働環境に耐えかねた6人は、監視の目を盗んで脱出を決意。自然の抜け道を通ってタイ側へ密入国しましたが、間もなくして当局に逮捕されました。
当局はまず、6人を不法入国の容疑で起訴しました。身柄は証拠品の銀行通帳と共にクローンルック警察署の捜査官に引き渡され、さらなる法的手続きが進められる予定です。また、今回の事件をきっかけに、背後にいる人身売買組織や国境を越えたコールセンター詐欺団への捜査を拡大する方針です。





















