タイ・カンボジア国境が緊迫 カンボジアの兵士と住民が有刺鉄線 タイ兵士を挑発するライブ配信を実施
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タイ・カンボジア国境地帯、サケーオ県コークスーン郡ノーンヤーケウ村で、カンボジアの兵士と住民らがタイ側によって設置された有刺鉄線のフェンスを撤去し、その様子をソーシャルメディアでライブ配信しながら、同地域に駐留するタイ兵士を罵倒し挑発するという緊迫した事件が発生しました。
現地では、カンボジア兵を含む住民グループが、国境警備のためにタイ軍部隊が設置した蛇腹型有刺鉄線の撤去に乗り出したことで、状況はさらに緊迫しました。彼らは、この地域がカンボジア領であると主張しています。撤去作業中、携帯電話を用いてその様子をSNSでライブ配信し、秩序維持にあたっていたタイ兵士側に向かって、野卑な言葉で罵り、挑発する声が浴びせられました。
この事件に対し、タイ王国陸軍報道官のウィンタイ・スワリー少将は、「タイ側が有刺鉄線を設置した場所は、明確にタイの主権が及ぶ地域内にある」と説明し、カンボジア側の行動は停戦合意に違反するものであり、意図的に市民を道具として利用した挑発行為であるとの見解を示しました。
複数の報道によると、タイの治安当局は交渉による事態の鎮静化に努め、サケオ県知事が問題解決のためにカンボジア側と協議を行いました。また、同地域を管轄するブラパー部隊(東部担当部隊)が部隊を派遣して状況を管理し、現地のカンボジア兵士と交渉した結果、最終的に事態は沈静化し、緊張は緩和されました。
しかし、このライブ配信の映像を視聴した多くのタイ国民の間では、タイの主権を尊重しない行為であり、より大きな紛争に発展しかねない挑発であるとして、強い不満が広がっています。タイの治安当局は、引き続き国境地帯の状況を厳重に監視していく方針です。





















