ミャンマー沖でM5.4の地震 ザガイン断層が原因 バンコクの建物に構造的影響なしと専門家が断言
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2025年8月21日午前9時58分頃、ミャンマー南部沖を震源とするマグニチュード5.4の地震が発生しました。震源の深さは10キロメートルです。この地震による揺れは、バンコク首都圏の高層ビルに滞在していた人々にも感じられましたが、タイ構造技術者協会は、今回の地震がバンコクの建物構造に影響を与えるものではないと断言しています。
タイ地質資源局および専門家によると、今回の地震はミャンマーを南北に縦断する大規模な活断層である「ザガイン断層」の活動によって引き起こされたものとみられています。震源地はバンコクから南西に約400~500キロメートル離れた地点です。
タイ構造技術者協会の会長であるアモーン・ピマンマート教授は、「揺れはバンコクまで到達し、一部の高層ビルが揺れる原因となったが、建物の主要構造に危険を及ぼすような影響は一切ない。国民はパニックになる必要はない」と述べました。
震源から遠く離れたバンコクで揺れが感じられた主な要因は、バンコクの地質学的特徴である「軟弱地盤」にあります。この地盤は地震の揺れを3~4倍に増幅させる特性があり、周期の長い揺れ(長周期地震動)として伝わります。この長周期地震動が高層ビルに影響を与え、居住者が体感できるほどの揺れを引き起こしたのです。
しかし、専門家は、仏暦2550年(西暦2007年)の建築基準法に基づいて建設されたバンコクの高層ビルは、一定レベルの地震動に耐えられるよう設計されていると強調しています。今回の地震では、漆喰の壁や天井に軽微なひび割れが生じるなど、構造体ではない部分への影響は考えられますが、建物の安定性を脅かすものではありません。
国民の皆様には、信頼できる公的機関からの情報に注意を払うよう呼びかけています。また、建物の構造安全性について懸念がある場合は、タイ構造技術者協会に問い合わせることが可能です。





















