バンコクでAPEC首脳会議閉幕 APEC開催期間中のデモ隊についてタイ首相は「特に問題はない」と
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タイの首都バンコクで11月16日から19日にかけて、日本や米国、中国など21カ国・地域でつくるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が開催されました。
タイが掲げた、新型コロナウイルス後の世界が持続可能で包摂的であるよう目指す、APECのテーマでもある「BCG(バイオ・循環型・グリーン)経済モデル」が採択され、日本の革新的なスタートアップ企業からも協力を得られ、BCG経済に貢献することに期待されたとのことです。
一方で、そのBCG経済モデルのコスト面や技術面での課題、また排出権取引などの制度整備もまだまだ未成熟などを理由として反対し、不敬罪を規定した刑法112条の改正あるいは削除や、プラユット首相の辞任などを要求する反政府グループによるデモが実施されました。
11月17日、国家首脳にプラユット首相による意見の相違を持つ者に対する人権侵害や職権濫用などの不正行為を示す書類を提出するために、アソーク交差点からAPECの会場であるクイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センターに向かって行進した、ほぼ150人のデモ隊は、警察に障害されたため、デモを解散せざるを得ませんでしたが、物を投げたり、スプレーをかけたりするなど、警察と一部のデモ隊との衝突という報告もありました。
11月18日、バンコク都庁前広場からAPECの会場であるクイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センターに向かって行進した、ほぼ350人のデモ隊は、途中に警察と対面し、一触即発の空気の中、警察はデモ隊に対して盾やゴム弾を発射する事態となりました。
最終的に、APEC開催期間中のデモは、25人が逮捕され、20人が怪我を負い(警察が15人、市民が5人)、その中で1人の重傷者は両方の眼房が割れたとのことです。
今回のデモについて、プラユット・チャンオチャ首相は「特に問題はない」と取材に答えました。