バンコクで抗議デモ 「王室改革要求は違憲」に反発
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バンコクで11月14日、タイの憲法裁判所が王室改革を求める運動を憲法違反とする判決を下したことに抗議するデモが行われました。デモ隊はワチラロンコン国王が渡航中とみられるドイツの在タイ大使館まで行進しました。王室への侮辱を罰する不敬罪の廃止や拘束者の解放を改めて要求しました。
デモ隊はドイツ大使館の館員に民主主義の後退を危惧する声明を手渡しました。ドイツ紙ビルトによると、ワチラロンコン国王は8日にドイツに入国し滞在中という。国王はドイツで過ごす時間が長いとされますが、王室改革を求めるデモが盛んになった2020年10月以降はタイにとどまっていました。
憲法裁判所は11月10日、王室改革を主張したデモ隊の学生リーダーら3人に対して、国王を元首とする立憲君主制の転覆を企てたと認定し、憲法違反であるとの判決を出しました。そのうえでデモ隊に王室改革を求める行為の禁止を命じました。
違反者は最高刑が死刑である国家反逆罪で訴追される可能性があります。一部野党が求めている国会での不敬罪改正の議論にも影響を及ぼすとみられています。