タイ政府 日本企業の投資は「量から質」へ 工場のデジタル化・自動化が加速
タイ政府は、日本企業によるタイ国内への投資について、単なる生産能力の拡大から、既存工場の効率化やデジタル化、自動化などを重視する方向へ変化していると明らかにしました。
タイ投資委員会(BOI)、日本貿易振興機構(JETRO)、バンコク日本人商工会議所(JCC)による協議では、日本企業が既存の生産拠点で機械設備の更新や生産効率の改善、デジタルトランスフォーメーション(DX)、省エネルギー化などを進めていることが確認されました。
2026年上半期に実施された在タイ日系企業の景気動向調査では、2026年の投資計画について回答した432社のうち、59%にあたる256社が既存設備の更新を予定しています。また、31%の132社が生産効率の改善、22%の96社がDXへの投資を計画しています。
タイ政府は、こうした動きについて「日本企業がタイへの投資を縮小していることを意味するものではない」と説明しています。投資の方向性が、生産能力を増やすことだけでなく、最新技術を活用して生産性や競争力を高める形へ移行しているとしています。
2021年から2026年上半期までに、日本企業がタイでBOIに申請した投資促進案件は計1,380件で、投資額は累計3,960億バーツ(約1兆8,018億円)を超えました。
さらに、2023年から2026年上半期までの「Smart and Sustainable Industry」支援策では、日本企業による申請が400件を超え、投資額は550億バーツ(約2,503億円)以上となっています。設備更新や省エネルギー、環境負荷の低減、デジタル技術、自動化システム、ロボットの導入などが主な投資対象となっています。
タイ政府は、日本企業による工場の高度化がタイ企業にとっても新たなビジネス機会になると期待しています。機械部品だけでなく、自動化システム、産業用ソフトウェア、メンテナンス、省エネ技術などへの需要が拡大する可能性があるとして、タイ企業に対して品質や技術力を高め、日本企業のサプライチェーンへの参入を進めるよう呼びかけています。





















