タイ・日本 畜産物貿易拡大と家畜疾病対策で協力強化へ 輸出拡大に向け協議
タイ農業協同組合省は6月24日、日本の農林水産省(MAFF)との間で、畜産物貿易の拡大および家畜疾病対策に関する協力強化について協議を行ったと発表しました。
今回の協議には、タイ側からソラウット・ヌアンチャムノン農業協同組合大臣秘書官およびソムチュアン・ラッタナマンカラノン畜産開発局長が出席し、日本側からは日本政府の首席獣医官(CVO)である松尾一寿氏らが参加しました。
協議では、鳥インフルエンザの発生時における「ゾーニング(地域区分管理)」制度について意見交換が行われました。日本側は、タイが提案する地域区分管理システムに原則として理解を示しており、正式に承認されれば、一部地域で鳥インフルエンザが発生した場合でも、清浄地域からの家禽肉および関連製品の輸出継続が可能になる見通しです。これにより、タイの輸出への影響を最小限に抑えるとともに、日本の食料安全保障にも寄与すると期待されています。
また、タイ側は加熱処理済み豚肉および牛肉製品の対日輸出範囲の拡大を提案しました。具体的には、骨付き肉やスペアリブ、脚部位、一部内臓製品などを輸出対象に加えるよう要請しており、日本側は今後リスク評価を進める方針を示しました。
さらに、タイは冷蔵豚肉市場の開放に向け、世界動物保健機関(WOAH)の基準に基づく「コンパートメント管理システム」を説明しました。この制度は、疾病管理体制が整った生産施設単位で清浄性を確保する仕組みで、日本側も高い関心を示したものの、今後さらに技術的な検討が必要とされています。
このほか、家禽副産物を活用した飼料原料についても協議が行われました。タイ側は、家禽副産物ミールやフェザーミールの輸出拡大を提案しており、日本側は飼料原料としての活用可能性に関心を示し、今後詳細な技術協議を進めることで一致しました。
タイ政府によると、日本はタイ産畜産物の重要な輸出先の一つとなっています。2025年には、タイから日本への家禽肉および関連製品の輸出額が約674億8,300万バーツ(約2,800億円)に達したほか、ペットフードの輸出額も約143億5,200万バーツ(約595億円)を記録しました。
両国は今後も畜産物貿易の拡大と家畜疾病対策分野での連携を強化し、安定した食料供給体制の構築と相互の経済発展を目指していく方針です。





















