「60日間ビザ免除」終了へ 影響は限定的か 証券会社は観光関連株の第3四半期回復を予想
タイ政府が導入していた「60日間のビザ免除措置」を見直し、従来の30日程度へ戻す方針を示したことについて、観光業界への影響が注目されています。しかし、複数の証券会社やアナリストは、業界全体への影響は限定的であり、観光関連株は2026年第3四半期に回復へ向かう可能性があるとの見方を示しています。
タイ内閣は、93か国・地域を対象としていた60日間のビザ免除制度について、従来の短期滞在基準へ戻す方針を原則承認しました。現在は詳細な運用条件について関係機関が調整を進めています。
証券会社アジア・プラスのアナリストによりますと、多くの外国人観光客は実際には60日間も滞在しておらず、ホテル業界や航空業界への影響は小さいとみられています。欧州からの観光客の平均滞在日数は約20日、アジア圏からの観光客は約10日前後であるため、制度変更による直接的な影響は限定的だということです。
また、証券会社フィナンシア・サイラスも、30日を超えて滞在する観光客の割合は全体の10%未満であり、ホテル業界への収益影響は2〜3%程度にとどまるとの見解を示しました。特に長期滞在者は、欧州やアメリカ、オーストラリアなどからの「ロングホール観光客」が中心だと分析されています。
一方で、市場関係者がより懸念しているのは、第2〜第3四半期にかけてのローシーズンや、原油価格上昇による渡航コストの増加、中東情勢などの地政学リスクです。4月の外国人観光客数は前年同期比で7%以上減少したと報告されています。
しかし、原油価格が安定し、国際線の運航状況が改善すれば、観光業界は年後半にかけて回復する可能性があるとみられています。特に中東系航空会社では、紛争前の70〜80%程度まで運航便数が回復しているということです。
観光関連株では、ERW、CENTEL、MINTなどが注目されており、2026年の利益成長率はそれぞれERWが7%、CENTELが6%、MINTが3%程度になると予想されています。
また、一部の学識者からは、60日間のビザ免除措置を終了することで、不法就労や制度の悪用防止につながるほか、より質の高い観光客の誘致につながるとの意見も出ています。





















