バンコク・マッカサンで貨物列車が路線バスに衝突 8人死亡 32人けが
2026年5月16日午後、バンコク都ラーチャテーウィー区のマッカサン地区で、貨物列車が路線バスに衝突し、車両が炎上する重大事故が発生しました。事故は、エアポート・レール・リンクのマッカサン駅近く、アソーク・ディンデーン通り周辺の踏切付近で起きました。
動画①:https://youtu.be/5eAg86XSrww
動画②:https://youtu.be/7XY1T-TiJVU
動画③:https://youtu.be/py0zPzruya4
報道によりますと、事故に巻き込まれたのは、バンコク大量輸送公社(BMTA)が運行する路線バスです。バスは踏切内の線路上で停車していたとみられ、そこへ貨物列車が進入し、衝突しました。衝突後、バスから火の手が上がり、車体は大きく焼けました。
この事故で、これまでに(5月18日時点)8人が死亡し、32人がけがをしたと報じられています。死亡した人はいずれもバスの乗客とみられ、けが人は複数の病院に搬送されました。一部の遺体は損傷が激しく、警察や法医学関係者が身元の確認を進めています。
事故現場の踏切は、係員が操作する遮断機が設置された場所でした。初期調査では、当時、交通渋滞により車両が踏切内に残っていたため、係員が遮断機を下ろすことができなかったとされています。その後、貨物列車が現場に近づき、停止が間に合わず衝突したとみられています。
一方で、事故の詳しい原因については現在も調査が続いています。警察や関係機関は、バスが線路上に停車していた経緯、遮断機や警報設備の運用状況、列車の速度、運転士の対応などを詳しく調べています。
その後の捜査で、警察は貨物列車の運転士に対し、業務上の過失により他人を死亡させ、重傷を負わせた疑いで容疑を通知しました。警察によりますと、運転士は事故当時、踏切の係員が赤旗で停止を知らせていたにもかかわらず、列車を停止させなかった疑いがあるということです。
また、警察は踏切で列車に合図を出していた係員に対しても、過失により死傷者や物的被害を出した疑いで容疑を通知しました。係員は容疑を否認しているということです。
一方、路線バスの運転手については、重傷を負って病院で治療を受けており、警察は回復を待って事情を聴く方針です。現時点では、バス運転手への容疑の通知は行われていません。
さらに、事故後に行われた薬物検査では、列車の運転士から陽性反応が確認された一方、踏切の係員とバス運転手からは確認されなかったと報じられています。
加えて、鉄道輸送局の調査により、当該貨物列車の運転士が、列車の運行に必要な「職務従事者許可証」を取得していなかったことも明らかになりました。
同局はこの問題を重大視し、タイ国鉄に対して関係者の詳しい調査を命じるとともに、運転士および関係者を停職処分とし、重大な規律違反として調査を進める方針です。
事故を受け、BMTAは死亡者の遺族に対し、1人あたり最大150万バーツ(約650万円)を補償する方針を示しました。また、負傷者についても治療費や被害の程度に応じた補償を行うとしています。
今回の事故は、バンコク中心部で起きた大規模な交通事故として社会に大きな衝撃を与えています。市民からは、都市部に残る踏切の安全対策や、交通渋滞時に車両が線路上に取り残される危険性について、抜本的な見直しを求める声が上がっています。
関係機関は今後、事故原因の究明を進めるとともに、同様の事故を防ぐため、踏切周辺の交通管理や安全設備の改善を検討する方針です。





















