タイの有名心霊スポット ラヨーン県の「廃病院(โรงพยาบาลร้าง จ.ระยอง)」
ラヨーン県の「廃病院(โรงพยาบาลร้าง จ.ระยอง)」
タイ東部のラヨーン県には、廃墟マニアやオカルトファンの間で知られる不気味な廃病院があります。通称「ラヨーンの廃病院(โรงพยาบาลร้าง จ.ระยอง)」と呼ばれるこの場所は、長年放置された建物ならではの異様な雰囲気から、タイでも有名な心霊スポットの一つとして語られています。
ここは単なる古い建物ではありません。病院という、人々の生と死が交錯する場所であったことに加え、閉院後もさまざまな噂や怪談が語られるようになり、不気味な空気をまとった廃墟として知られるようになりました。
■ 背景にある人間の闇と悲劇
この病院は、かつて地域住民が利用する私立病院として運営されていましたが、経営上の理由などから閉院したといわれています。
閉院後は十分な整理が行われないまま長年放置され、館内には医療機器や診察室、病室、ベッドなどが残されたままとなりました。人の気配が消えた建物は急速に老朽化が進み、現在では廃墟として知られています。
また、この場所では閉院後に不法侵入者やホームレスが出入りするようになり、事件や自殺があったという噂も語られています。そうした出来事が積み重なり、この廃病院は「近づいてはいけない場所」として知られるようになりました。
■ 目撃される怪異
この廃病院を訪れた人々の間では、さまざまな怪奇現象が語られています。
夜になると、誰もいないはずの廊下の奥から、車椅子やストレッチャーが軋むような音が聞こえてくるという話があります。また、手術室やICU(集中治療室)付近から、苦しそうな呻き声や助けを求めるような叫び声が聞こえてきたという証言もあります。
さらに、病室の窓際や薄暗い廊下の先に、患者服を着た人影や、古いナース服を着た女性の姿を見たという噂もあります。懐中電灯で照らした瞬間にその姿が消えた、誰もいないはずなのに肩を軽く叩かれたような感覚があった、といった体験談も語られています。
また、建物内では薬品のような匂いが突然漂ってきたり、腐敗臭のような異臭を感じたりすることがあるともいわれています。こうした現象は確認された事実ではありませんが、廃病院という場所の持つ独特の雰囲気と相まって、多くの怪談を生み出しています。
■ 関連するとされるタイの幽霊
この廃病院にまつわる怪談は、タイの伝統的な幽霊観とも結びつけて語られることがあります。
事故や病気、あるいは事件などによって突然命を落とした人の霊は、タイでは「ピー・ターイホーン(ผีตายโหง)」と呼ばれることがあります。心の準備もないまま非業の死を遂げた霊は、死の瞬間の苦しみや恐怖、未練を強く残すと信じられています。
ラヨーンの廃病院で語られる患者や来訪者の霊も、このピー・ターイホーンのイメージと結びつけられることがあります。暗い病室や手術室に人影が現れるという噂や、夜になると誰もいない廊下から足音や声が聞こえるという怪談は、こうしたタイの霊的信仰と重ねて語られています。
■ 関連作品
このような廃病院は、その不気味な雰囲気から、タイの心霊番組やオカルト系コンテンツでたびたび紹介される題材となっています。
中でも、タイの人気心霊番組『コン・ウアト・ピー(คนอวดผี)』では、廃病院や廃墟を舞台にした心霊検証企画が数多く放送されており、ラヨーン県の廃病院も心霊スポットとして語られることがあります。
こうしたテレビ番組やインターネット上の動画によって、この場所の知名度はさらに高まり、多くのオカルトファンの関心を集めるようになりました。
■ 現在の状況
現在、この廃病院は老朽化が著しく進んでおり、安全面や防犯上の理由から立ち入りが制限されている区域もあります。周囲にはフェンスや立入禁止の看板が設置されている場所もあり、無断で敷地内へ侵入することは危険であるだけでなく、法律上の問題となる可能性もあります。
建物は長年の風雨によって傷みが進み、窓ガラスの割れた病室や崩れかけた廊下が、かつて人々を救うために使われていた病院とは思えないほど静まり返っています。
昼間でもどこか重苦しい空気が漂うこの場所は、過去に多くの人々が病と向き合った記憶、そして閉院後に生まれた数々の怪談や都市伝説を今も残しているかのような雰囲気を漂わせています。そのため、現在でもラヨーン県を代表する心霊スポットの一つとして、多くのオカルトファンの間で語り継がれています。





















