タイで有名なオバケの話 ピー・ターイホーン(ผีตายโหง)
ピー・ターイホーン(ผีตายโหง)は、タイの民間信仰や怪談において広く知られている「非業の死を遂げた者の霊」を指す総称です。特定の幽霊の名前ではなく、事故、事件、自殺、災害などによって突然命を落とした人々の霊を意味します。
日本でいう「怨霊」や「地縛霊」に近い概念であり、タイのホラー作品や都市伝説には欠かせない存在となっています。
■ 容姿と特徴
ピー・ターイホーンは、自らが命を落とした当時の姿で現れると語られることが多く、血に染まった衣服や傷ついた身体のまま目撃されたという怪談も数多く残されています。
タイでは、突然命を奪われた者は強い未練や怒りを抱えたまま現世に留まりやすいと信じられており、そのため事故現場や事件現場、廃墟、病院、ホテルなどに現れる怪談が数多く存在します。
■ 身代わり伝承
ピー・ターイホーンに関する怪談の中でも特に有名なのが「身代わり」の伝承です。
一部の地域では、霊が成仏するために生きている人間を自分の代わりとして引き込み、同じ場所で事故や災害を起こそうとすると信じられています。
このため、死亡事故が繰り返される道路や交差点、橋などでは、「ピー・ターイホーンがいる」という噂が語られることも少なくありません。
■ 信仰と供養
タイでは、非業の死を遂げた人々の霊を慰めるため、僧侶による読経やタンブン(徳を積むための功徳行為)が行われます。
また、事故現場には小さな祠や供え物が置かれることもあり、亡くなった人への供養とともに、同じ悲劇が繰り返されないよう願いが込められています。
■ 関連作品(映画・ポップカルチャー)
ピー・ターイホーンは、現代タイホラーを代表するモチーフのひとつです。
代表作として知られるのが、ホラー映画『ターイホーン(ตายโหง)』シリーズです。本シリーズでは、タイ社会で大きな話題となった事件や事故、都市伝説などから着想を得たエピソードがオムニバス形式で描かれています。
現在でもピー・ターイホーンは、「突然訪れる死への恐怖」や「未練を残した魂」を象徴する存在として、多くの映画、ドラマ、怪談で描かれ続けています。





















